なんか判る気がするわぁ…。

連載を持っていた漫画家から見たコミックボンボン休載の原因にゅーあきば.こむ様)

コミックボンボンが11月発売の12月号を最後に休刊するという事に関して、その理由というか、原因を過去に同誌でSDガンダム等を連載していた佐藤元さんが自分なりに語られているという記事。
記事からのリンクで佐藤元さんの日記「心の原点`07.07.17 同`07.07.19」で考えられる要因が語られているのですが、読んで「なるほど、これは有りうる話だな。」と感じました。


佐藤元さんは日記の中で

どんなに真面目に作家が仕事しようが、アンケートで人気が高かろうが、編集サイドの好き嫌いで漫画を掲載している以上、読者の喜ぶ漫画が生まれないような気がしてならないのです。
やはりきちんと読者の喜ぶ作品を客観的に見ることが出来なければ、読者が逃げていくのも必然と言えるかと思います。
自分が連載していた頃もそうですが、新しい企画やネタを持ち込んでも、まず使われることがありません。
逆によそで人気が出た作品を見てから、同じようなネタでウチでも始めようと言う企画も多々あったかと思います。
これでは人気が追いつくはずもありません。
そのためどれだけの人気企画を他誌に持って行かれたか、数知れません。
(他社で大ヒットしたメカモノやキャラモノなど、本気で多いですよ!)

と書いておられるのですが、私に限らず、これに共感する方は多いのではないでしょうか?

以下は、私の個人的な印象を元に書いています。
この「読者不在」「編集部偏重」の体質は、ボンボンだけでなく、講談社全体に漂う雰囲気だと思います。
講談社の編集の人間が、どの程度のプライドを持っておられるのかは知りませんが、講談社の漫画雑誌を読んでいて、編集者の押し付けがましさというか、独りよがりさを感じることが何度かありました。
まるで「出版界のエリートたる、自分達、講談社が漫画界をリードしているんだ!」的な…。その割にはこんなお茶目な面もあったり…
仕事に、特にクリエイティブな仕事をする人間に、プライドは大事な事だとは思いますが、ちょっと高すぎる方が多いような気も…。


で、企画力が高いのかと言えば、案外そうでもなく、持込企画に関しては冷たいというのはガンダムAの例*1が有名なのではないでしょうか。
かと思えば、
>逆によそで人気が出た作品を見てから、同じようなネタでウチでも始めようと言う企画も多々あったかと思います。
という風に、漫画に限らず、講談社の二番煎じ好きは、業界でも昔から囁かれている話。某ウォーカーに対して某一週間とか、パートワーク商法とか、限定版商法とか。


「編集者が自分の気に入る企画を立てる」のが先なのか「読者を楽しませる」のが先なのか。読者は雑誌のモルモットではありません。


読む人あっての本だもの。それを今以上に心において、本作りをしていって欲しいものです*2

*1:現在、角川書店から発行されている「ガンダムA」の企画は、最初、講談社に持ち込まれたが、担当者が全然相手にしなかったという話。その後、その企画は角川書店に流れて、現在に至る…。その数年後、講談社も「ガンダムマガジン」を試験的に発行するも、未だに続刊は発行されず。

*2:ぶっちゃけ、自分の企画にこだわるなら、編集者という裏方ではなく、クリエイターになれば良いと思います