このおっさんは…。

雑誌「ガンダムA」が、今、発売中の8月号で5周年という事でお祝い特集となっておりました。

連載の柱である「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の安彦良和氏を初め、連載陣、関係者からコメントが寄せられておりました。

で、ここで絶対に外せない人が一人。


そう、ガンダムの生みの親と言える富野御大です。

ガンダムを、いや、ある意味アニメ界をも引っ張り続ける御大はお祝い事だからと浮かれる事無く、厳しい事を言いまくりです。(以下、引用&意訳)

「安彦氏のおかげであり読者とマーケットありきで5年間続いた*1
「"ガンダム的な"物語は今のままでよいのか?もっと新しい間口を開いていかなければならないのではないか?」
「(上に絡めて)この5年間の結果の中で大きな成果は『犬ガンダム*2
「今、ガンダムAでガンダムを描いている若手の人達は、その間に自分を磨く事をしなければならない。『これで10年後も生きてられると思うなよ』」

もう、なんというか、まるで社内結婚をする新郎新婦の結婚式で「つつがない結婚生活には3つの袋が重要で…」とか無難なスピーチをして皆が済ませようとしている時に、周りが鬱になりそうな位、真面目にスピーチをする二人の上司のような勢いです。。
もしくは新年とかで親戚が集まった時に、わざわざ嫌ごとを言って煙たがられる分家のおっさん(笑)


でも、TPOは別にして、実際に言っている事は真面目に考えなければいけない事ですし、それを敢えて、こういう場で言う、嫌われ役を買って出るあたり、さすが、日本有数のアニメ監督です。



ただ単に憎まれ口を叩くのが好きなだけかもしれませんが…*3


恐らく、富野由悠季という人は日本のアニメの商業主義に一番振り回されてきた人なのだと思います。それだけに商業的なもの*4と、作品的なものを高いレベルで考える事が出来る、数少ない監督さんになられたのでしょう。


これからも、耳の痛い、憎まれ口を叩きながら、パワフルに作品を作り続けて欲しいと、心から願っております。

*1:編集部も一言位褒めてあげても…

*2:それすらも「アーティスティックなセンスに関しては」という限定的なもの

*3:そしてその可能性がかなり高いw

*4:これをマーケティングと言っても良いものだろうか…?