いいねぇ〜掌砲長〜。
え〜、もう、かなり前の話で恐縮なのですが、映画「ローレライ」の感想など…(遅っ!
CMやパブリシティを観る限りでは、架空戦記モノを匂わせる売り方をしているように感じたのですが、どうも観た人の感想を見る限りではそうでは無さそうだ…。と感じたので、怪獣映画*1みたいなのを期待して行ったら、概ねビンゴでした。
リアルな軍隊とSFの合体、とでも言いましょうか。
出てくるセリフや操艦のシークエンス等は「かなり調べたんだろうなぁ。」ってのを感じたのですが、いかんせん、SFの部分*2が突飛過ぎて剥離しちゃってる気がしました。
ちなみにローレライシステムとは…元来、潜水艦という軍艦は、海中を航行する事によって得る事ができる「隠密性」が最大の武器であるわけですが、それを得る為に自分も周囲の状況を知る事ができないという弱点を持ちます*3。
そこで潜水艦は水中に音を発し、その音の反響によって、周囲の状況や敵の位置を把握する訳です*4。
言わば「スイカ割り」な訳です。
この弱点が利点を相殺してしまい、第二次大戦頃では思ったほどの優位性を持てなかったという話があります。
そこで開発されたのが「ローレライ」というシステムで、これは、搭載された潜水艦を中心とした周囲の状況を正確に読み取り、映像として投影する、というシステムです。
これがドイツの作った科学兵器とかなら良かったのですが、システムの中核が「超能力者」である、というのが怪獣映画的なテイストを生み出して、戦記色を薄めてしまったと思います。
だから、この作品を戦記として観に行くとちょっと騙された気分になるかもしれません。
で、一番のインパクトがあったのは…。
初登場の時に、全身に包帯を綾波巻きしていたヒロインではないかとw
黒いプラグスーツモドキも着ていて、もう、何を狙ってんだか、と。
ある意味、これは想定外だったのですが、後のストーリーに関しては、かなりお約束的。
記念撮影した写真は最後の語りで出てくるし、ピエール瀧演じる掌砲長は想像通りの最後を遂げるし…。他にもコノ手の話のお約束的な場面がイッパイw
でも、それらの料理の仕方が上手かったので、面白く観る事はできました。
2回は泣いたしねw
ホントはもう少し福井さんが頑張ってくれるかな?と期待していたのですが。
日本国内のエピソードをもっと掘り下げて欲しかったような気もします。
不満としてはラストのオチのつけ方は余りにもお約束過ぎてガッカリ。
あれなら主人公たちが海へ消えて行くシーンで終わってくれた方が良かった…*5。
それと、これは純粋に映画作品として観る上では関係ないのですが、このストーリーの黒幕が戦後を語り、主人公達と言い争うシーンは、この映画の製作が「新しい歴史教科書」に加担しているフジサンケイグループだと思うとプロパガンダ的*6(?)で気持ち悪かったです。
一応、総合評価としては「DVDは買ってもいいかな?」です。
でも、これ買うなら「恋愛写真」買いたい気も…。*7
思った事をつらつらと書いたので、観てない人には全くわからないし、取り留めの無い文章になってしまいましたが、とりあえずはこんな感じで。
また、何か思いついたら書き足すかもです。