辞めた後に恐縮ですが(^_^;)
「子供が万引きで捕まえられてかわいそう。なんで取りやすい場所に置くんだ」と書店に抗議する親も…本の万引き、年間40億円(痛いニュース)
まぁ、基本的に言いたい事はみなさんがおっしゃってる訳ですが。
追加で2つ程、元書店員として言いたい事など。
まずは記事の中のインタビュー
同センター*1の永井祥一・運営委員(講談社)は「万引きが横行して新刊の本が売れなくなると、書店が倒産するだけでなく、作家に印税が入らない。作家の生計が立てられなくなり、著作活動の衰退につながる危険性もある」と指摘している。
はい、ダウト。
万引きされた商品が新古書店に流れる事で、新刊の売上冊数が減るという意味では間違いではないかとも思うけれど、基本的に書店に並んでいる段階で、取次にも出版社にもお金が行く事になるので、万引きされても、取次、出版社、作家にお金は入ります。
極論を言ってしまえば、出版社にしてみたら、仕入れてもらいさえすれば、普通売れようが、万引きされようが全く関係ない。売れ残って返品されるくらいなら、万引きされてくれた方がありがたいかもしれません。
販売店である書店を守るという意味では、出版社にとっても問題かもしれませんが、それ以外は、普通の販売業と一緒。お金を払おうが、万引きだろうが、店頭から無くなった段階でメーカーの損は無いんです。
何を考えてこんなコメントしてるんでしょうか?大事な事ではあるけれど、何でもかんでも著者の権利に結びつけるのは…。
もう一個。
「無条件に警察へ突き出せ」というご意見が結構、たくさんあったりしますが…。
うん。そうしたい。再犯防止の為にも、見せしめの為にもそうしたい。
でもね。
警察って、万引きを摘発する気、ないんじゃないかな?と思う事がしばしば。
警察ってね、万引き*2の被害届けを警察署でしか受け付けてくれないんですよ。
捕まえて、警察を呼ぶでしょ。
で、被害届けを出さなければ、そこで注意なりするだけで終了。
被害届けを出すと言った日にゃ、犯人と一緒に、こっちまで警察に行かないといけないんですよ。
仕事が終わってからとか言っても、「すぐ来てくれないと困る」とか言って通じないし!
で、事情聴取されて*3、犯人の事情聴取が終わるのを待って、下手して犯人の親が来なければ、それが来るのまで待たなきゃいけない。
悠に2時間仕事。
社員が一人しかいない時間帯とかだと、バイトだけ残して行かなきゃいけなかったり、帰宅した社員を呼び戻したり*4。
なんで被害にあった側がそんな目に会わにゃならんのだ。
一人でやってる個人経営の店とかは、店を閉める位の気概が無けりゃ被害届けを出すなってか?
どう考えても、被害届け提出の敷居を上げて、警察の仕事を減らしたがっているようにしか見えないんですけど…。
これって、警察全体の仕様なのかな?
もっと出しやすくしてくれればいいのに。
そういう状況だから、出さないというより出せないお店が多いんじゃないかな?と思ったり。