機動戦士ZガンダムⅢ -星の鼓動は愛-

観てきましたヽ(´ー`)ノ

Ⅰ、Ⅱと観てきて、繋ぎ合わせ故の、不要なカット&シーンはあるものの、主題となるストーリーが絞り込まれていて、TVシリーズを半挫折した人間ながら楽しめたのですが…。

以下、ネタバレありますw

Ⅲはちょっと「う〜む…。」でした。
まず、TVシリーズでもそうだったのですが、話というか、政争的とも言える勢力争いが、映像という媒体で語るには、予備知識無しではややこしいという事。しかも、内容自体はTVと同じものの、部分部分が端折られているので尚更解かりにくい…。
エゥーゴ*1と、ティターンズ*2と、ティターンズ内に居ながらにして一勢力となっているシロッコ(ジュピトリス)*3と、アクシズ*4という4勢力があって、エゥーゴティターンズ、ジュピトリスがそれぞれアクシズと同盟を試みて、エゥーゴと同盟しそうになるものの、結局は全ての勢力が交渉決裂の形に。その過程でティターンズの指導者ジャミトフをシロッコが暗殺して、最終的にティターンズシロッコの手に落ちてしまう…。


で、戦局も解かりにくい。
ティターンズは、拠点として要塞「ゼダンの門*5」と巨大レーザー兵器「グリプス2」をルナツー近辺へ移動。そこへハマーンアクシズを質量兵器として、「ゼダンの門」を破壊。その後、各勢力で「グリプス2」を奪い合い、最終的にエゥーゴが掌握し、ティターンズ艦隊を壊滅させる。
というのが流れ。考えるに、戦局がややこしいというより、名が体を現さない、解かりにくい固有名詞が原因ではなかろうか?


この2つの要素を、アノ富野科白で語られてもわからんわな(笑)


ただ、決定的な部分で不満だったのは、上の2つの解かりにくさではなかったんです。
ⅠもⅡも、戦局とか、そういう部分は解かりにくかったのですが、本来、この「新訳 Zガンダム」で富野監督が語りたかった*6のであろう、人々の心の動き、流れというのはしっかりと読み取る事が出来たんです。
それが、Ⅲでは勢力争いや戦局で時間を取られ過ぎて*7そのあたりが描ききれていなかったように思います。
特に、主人公カミーユは「物分りがよくなったなぁ」「大人の気遣いが出来るようになったなぁ」としか思えませんでした。
登場人物の中で、人としての心情が描かれていたのはねじさんの所でも触れられていますが、レコアさん位だったのではないでしょうか?
そんなもんだから、TVと違うラストにも「????」。ストーリー的に「なんで」、「どういう経緯で」ラストが変わったのかが解からない*8

TVシリーズの「カミーユの精神崩壊ラスト」というのは、「人として、パイロットとして、賢しいガキ扱いで見下していたカミーユに負けた、シロッコの最後の攻撃」が産み出したものだととっているのですが、映画のカミーユが、それを打ち破れる程の、人としての成長を、この映画版でしていたようには思えませんでした。私としては変わる必然性を見出せなかったんですね。
この辺りがⅢの不満点でありました。


富野監督もⅢの製作にはかなり苦労したようですが、私としてはちょっと残念な内容となってしまいました。

所で、富野監督は「ZZガンダム」に関しては全く映画化する気はないようで…。
確かに、ストーリーとしてのガンダムで考えれば、「Z」の後に「逆襲のシャア」が来ても全く問題ないのですが…ハマーン様をどう始末つけるんだろう…。



で、映画には関係ないのですが…


C.D.A.のハマーンと、Zのハマーン様、7年の間に何があったんでしょうねぇ…(^_^;)*9


こちらのブログの感想がかなり良かったので、思わずトラックバック
大丁の小噺 様

*1:クワトロ(シャア)、カミーユ

*2:ジャミトフ、バスクヤザンシロッコに内通)

*3:サラ、レコア(エウーゴを裏切った)

*4:ハマーン、ミネバ

*5:ファーストで出てきた、ア・バオア・クー

*6:この「語りたかった事」を読み間違えるとこの三作は意味不明になるのではなかろうか?

*7:取らざるをえなかったのではあろうけど

*8:or変える必要があったのかが解からない

*9:どう考えてもC.D.A.のハマーンの声は榊原良子さんではないw