金曜ロードショー「もののけ姫」

私はどうも、映像や画像に対しての読解力に欠ける人なようで*1、一度観た映画を見返して、初めて意味を理解したり、人に言われて初めて気付いたりというのが多いです。

最近でも、押井守監督の「イノセンス」が上映された時、ねじさんに「前作*2って、素子と人形使いラブロマンスだったじゃない。」と言われて、初めて「あぁっ!」と気付きました。

遅すぎ…orz*3
で、「もののけ姫*4なのですが、当時、映画館まで観に行き、LD*5も買っているにも関わらず、今日の金曜ロードショーで「あぁ!!」と新発見をする始末…。

ヲタの風上にも置いてもらえなさそうです…。

私的新発見 その1 最後の方で、人間によってシシ神様の頭が落とされ、その呪い(?)の猛威が吹き荒れている時に、サンが「人間はキライだ。私は山犬だ」という意味の言葉言い、アシタカを拒絶するのですが、それに対してアシタカがサンに「それでも君は人間だ。」というような事を言うシーンがあるんです。

前提として、「もののけ姫」という作品の中では、人間は文明及び自然破壊の象徴として、サンや山犬、シシ神といった動物や神々は自然の象徴として描かれていると思うのです。

で、最初のサンのセリフは「過度に行き過ぎた(ある意味偏った)自然保護」を表現していて、アシタカのセリフは「原罪」っていうんですかね?「いくら自然保護を叫んでいても、結局人は、多かれ少なかれ自然を破壊しなければ生きていけない。ならば、それから目をそらして、破壊を頑なに否定しているだけでなく、それを認めた上で受け止めて、共に生きていく努力をするべきだ。」という事を表現したかったのではないか?と思ったのです。

私的新発見 その2 これも「その1」と同じ辺りなのですが、シシ神の猛威を止める術が見つからず、サンが諦めたような言葉をいうシーンと、そのすぐ後、ディダラボッチの猛威からタタラ場の住人が逃げ出すシーンの2つに、ほぼ同じ意味のセリフが出てくるんです。
「生き続けていればなんとかできる」
片や自然、片や文明、そのどちらに対してもこのセリフが与えられるんです。
結局、どちらも「行き続けなければならない」という事に対しては同じである、と。
2ちゃん風に言うならば、「とりあえず生きろ。話はそれからだ」って感じでしょうか。
そう考えた時に、はじめて、この映画のコピー、「生きろ」の意味がわかりました。
…今更ですか?そうですか…orz

ちょっと、本編の引用がわかりづらくて意味が判りにくいかと思いますが、まぁ、もう一度ビデオなりで観ていただいてから、再度読んでいただくと、少しは判りやすく…そこまでして読むようなモノかって?

んなわきゃないw*6

もののけ姫 [DVD]

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*1:映像関係を目指していたクセに…

*2:同監督の映画「攻殻機動隊

*3:1995年作品

*4:1997年作品

*5:DVDじゃない所が時代を感じる…

*6:今更タモリネタかよ!しかもオチ